八百長込みで予想することは有りや無しや

競馬のハナシ

八百長

八百長とは、真剣勝負に見せかけて実は先に勝敗を決めていた勝負の事であり、プロスポーツや特に金銭のかかった勝負においてあってはならない行為であり、競馬、競艇など日本の公営競技においては、刑事罰が定められている。

その由来は明治時代の話で、八百屋の店主「長兵衛」、通称「八百長」が、囲碁仲間である大相撲の年寄伊勢ノ海五太夫との対局にあたり、店をひいきにしてもらうために手心を加えていたというもので、これは一方が相手と同意せずに行う「片八百長」と言われるものである。

双方の同意、片方の思惑のどちらにせよ、真剣勝負と思って見ている側からすれば酷い話で、ある意味八百長前提のプロレス(個人的には相撲も)であっても、大っぴらに八百長と公言されることやそれをバラすような事は避けてほしいものである。

特に、真剣勝負の前提で予想した上に命の次に大事な金を賭けている場合は、八百長は許せないし、その当事者に対しては殺意さえ抱く、酷い行為である。

八百長も予想のうち

八百長とまでは言わなくとも、後輩が先輩に勝ちや枠・位置取りなどの優位さを譲る事や、競馬のラビットのように自分が勝つためではなく、本命馬を勝たせるために走るというような真剣勝負でない行為は、特に地方競馬、競艇、競輪では一定存在する。

例えば、競馬なら先輩の逃げには競わないとか、競艇なら1枠の師匠を守るために2枠からガードするとか、競輪なら番手を勝たせるために玉砕覚悟の逃げを打つなどであり、これは予想する際にのファクターとして、かなり認知されている。

なお、特殊な例としては、明らかに他の騎手が競らない引退レースとか、以前、7勝7敗同士で迎えた千秋楽で勝った力士が、同じ状況となった場合、自然に力が抜けるとか、見ている方も「致し方無し」とする場合もある。

その延長線上で、「八百長も予想のうち」という考え方があり、特に地方競馬や競艇で良く聞かれる(競輪もそうなのかもしれないが、私自身が競輪に詳しくないため、知らないだけかもしれない。)。

地方競馬の場合

「沖ダイブ」や「金沢競馬 八百長」などで検索すれば、地方競馬における八百長の存在は頷けることかと思う。私が見たレースのうちのいくつかも、八百長としか思えないレースがある。

逃げたい本命馬が抜群のスタートから、何故か位置取りを下げる。これだけでも噴飯ものだが、結果を見ると言うほどオッズは付いておらず、実力に比して変な売れ方をされていることが分かり、八百長を確信する。

ネットの書き込みなどでも、「今日はあの馬はヤラズ」(敢えて勝ちに行かない)などの書き込みもあり、結果と乗り方やオッズを見ると確かに「ヤラズ」としか思えないケースもある。

しかし、地方競馬の八百長をまとめたサイトなどを見ると、不公平さによる糾弾が半分、八百長を読んで大穴を当てようが半分といった感じであり、「存在を認めた上で、うまく付き合おう」という感じを受ける。

競艇の場合

地方競馬の場合はあくまで「疑惑」に過ぎないが、競艇の場合は西川昌希選手が逮捕され、モーターボート競争法違反により懲役3年の実刑判決を受けており、名実ともに八百長の存在が明らかにされた。

レースも特定されており、乗り方やオッズから怪しいと言われていたレースが公式に八百長認定された訳で、これを返還しない(ネット購入の場合は返還できると思うのだが。)競争会はどうかしていると思う。

それに西川選手は「他にも八百長選手はいる」と公言しており、ネットでは複数人の名前まで登場している。しばらくは大人しくしているが、また八百長に手を染めるのは時間の問題であろう。

競馬と違い人力だけの競艇は非常に八百長のやりやすい競技であり、1枠が強すぎて人気が固まるという競技の特殊性からも、八百長は簡単で効果が高い。よって、八百長を根絶するのは難しいだろう。

八百長込みで予想することは有りや無しや

まず一言断っておくが、私個人は「八百長は許せない」と思っている。もちろん、無い方が良いに決まっている。かといって、「無い」と思って観戦や賭けをする程、もう若く純粋ではない。そして、八百長込みで予想することは損得は別として「邪道」と思っているから、個人的には「八百長込みで予想することは無し」としたい。

しかし、一定の支持を得ている「存在を認めた上で、うまく付き合おう」という考えは否定しないし、何といってもそれがうまくいった時は「美味しい」オッズにありつける。

よって、人に勧めるなら、八百長が疑われる人やレースがある場合、嫌なら買わなきゃいいし、買うなら「八百長前提、ヤラズ」前提で美味しいオッズを狙って買うことを推奨する。

そして、最も大事な事は「八百長の可能性もあるのだから、全財産、または大金を賭けるのは止めましょう。」という事で、これは「賭け事には絶対は無い」のだから八百長に限ったことではない。と言うことで、八百長というより、博打とうまく付き合いましょう。

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