「2強」に惑わされるな
先日行われた秋の天皇賞は、10頭ものG1馬が出走するという豪華なメンバーであったが、どの馬が勝ってもおかしくないというものではなく、「アーモンドアイの1強」なのか、「アーモンドアイとサートゥルナーリアの2強」なのか、ということに興味が集中するレースであった。
それは、1番人気アーモンドアイが1.6倍、2番人気のサートゥルナーリアが3.4倍、離れた3番人気がダノンプレミアムの9.5倍、という単勝オッズにも現れていた。
個人的には、期待値込みで「2強だが、勝つのはサートゥルナーリア」という予想で勝負したが、ご存知の通り「アーモンドアイ圧勝、サートゥルナーリアは直線伸びずに6着」という結果に終わり、我が馬券は惨敗した。
しかし、「2強」と目されるレースというのは、予想の際にその点に焦点が強く当てられ過ぎるため、「2強がくるのは当たり前として、どちらが強いのか」「どちらも来るのか、どちらかが来ないのか、またはどちらも来ないのか」など、いつもとは違う観点からの予想になってしまうことが多く、そのために予想にブレが出てしまい馬券を外したという方も多いのではないだろうか。
また、「2強」とみた場合には「2強から3連複のヒモ探し」「2強だが馬単の表裏に差をつける」「どちらかが馬券圏内から飛ぶ」「どちらも来ない大荒れ」や、「2強だが2着には違う馬の3連単フォーメーション」(◎○→穴→◎○の、いわゆるサンドイッチ馬券)など馬券の選択肢が多すぎて、予想だけでなく馬券の買い方にも迷いが出てしまう。
「短評」も良し悪し
予想と馬券の組み立てをする際に、出馬表の端に書いてある「短評」を念頭に入れる(または、頭に入ってしまう)場合があるが、それは予想に予断を生ずるだけでなく、予想を超えて「短評」に釣られた馬券を買ってしまう事は多い。
前述の天皇賞のような「2強」ならその2頭からとか、「1強」ならヒモ探し、「混戦」ならボックスなどといった具合である。そして、極端な場合は、「レース短評」を見たことによる「予断」によって、予想をすっ飛ばして馬券を買ってしまうことさえある。
例えばドングリの背比べ的なレースで短評も「混戦」ときて、終いには「ハンデ戦」でもあるというような場合、予想が二の次になってしまい、まず「ボックス買い」することが決まり、次に資金から買う頭数が決まり、後は枠の1番からとか人気順に買う買わないを決めていく。
こうなると本命・対抗・単穴・連下の区別もなく、馬の強い弱いの検討もしないことになる。もちろん、検討をしないから当たらない訳でもないし、悲しいかな、検討をしたからといって当たる訳でもない(むしろ当たらない!?)のだが。
「自分の型を作る」そして
よって、レース短評は見るなとまでは言わないが、レース予想と馬券購入が、それに引き摺られてはいけない。やはりレースを予想する際には「自分の型」を作り、きっちりとブレない予想をしなくてはいけない。
これは、短評などによる予断の場合だけでなく、常にそうあるべきで、馬連で当たらないからワイドとか、馬単で当たらないから馬連とか、レースごとにフラフラとポリシーを変えるのはよろしくない。
もちろん、馬券の達人ならどんな券種でも当たるんだろうし、レースに応じて臨機応変に馬券を変えたとしても、それが当たるのであろうが、こちらはまだまだ修行中の身であるから、まずは「自分の型」で勝負しなければならない。
そこで、提案したい方法がある。それは「1番人気の取捨選択」に重きを置いた方法で、名付けて【B-トリプルS】「馬券(Baken)は1番人気の取捨(Shusya)選択(Sentaku)が全て(Subete)」である。
詳細は次回以降に書いていくが、大雑把に言うと「予想は1番人気の取捨選択に全力を傾け、馬券の買い方は機械的にする。」というものである。例えば、前述の天皇賞であれば、アーモンドアイが来るか来ないかを全力で予想し、馬券はある程度機械的に買う。というもので、私の脳内シミュレーションでは、それに拠っていれば天皇賞の馬券は当たっていたはずである。
何故なら、「2強」からスタートし、ニューヒーロー登場という期待と美味しいオッズという観点から「サートゥルナーリアからの馬券」を買ってしまったが、「アーモンドアイが来るか来ないか」を全力で検討していたとしたら、その結果は「来る」でしか有り得ない。
だから、もし、その手法で予想し馬券を買っていれば「当たっていた」はずなのだ。
それでは、次回、詳細を記していこう。
コメント