枠連の時代から馬連へ
私が競馬を始めた平成元年あたりは、馬券と言えば枠連のことで、あとは応援馬券か、または玄人が買うというイメージの単勝・複勝しか無かった。
その枠連には、配当が低いこと、折角見つけた穴馬が人気馬と同枠になる無念、そして同枠取消(購入した枠にいる複数頭の馬のうち、1頭が発送除外になっても馬券は返還とはならず、人気馬が取消となった場合、残った人気薄の馬に期待するしかない。)の問題があり、今で言う馬連の発売が強く求められていた。
そして満を持して馬連が登場し、競馬ファンからの大歓迎を受ける。当然、私も枠連から馬連へシフトして、「これで万券が取れる!」(枠連時代は万券そのものが出る事が少なく、それもほとんどがゾロ目だった。私もそれまで1回しか取ったことが無かった。ちなみにその時の出目は5-5。)と夢と希望をもって買うも、これが万券どころか驚くほど当たらない。
そりゃ考えてみれば当然で、それまで最高36通りとなる枠連でも当たらなかったのが、18頭立てで153通りとなる馬連が当たる訳がない。そして、やはりハズレ馬券で目につくのが1着3着や2着3着の馬券である。そこで今度はこう言う訳だ。「1着3着や2着3着でも当たる馬券がありゃ、蔵が建つくらい勝てるんだがなぁ。」
ワイド馬券の登場
そこで登場したのが「ワイド馬券」であり、1着3着病の私にとってそれは救世主となるはずだった。しかし、結果は予想どおりの1着4着。いやいや、ちょっと狙い過ぎたか。と、今度は当て癖をつけるために馬連でも2倍ほどしかつかない、オッズが1倍台のワイドを買うと、今度は2頭とも飛んだりするからどうしようもない。
それからあまり買わなくなってしまったワイド馬券であるが、どんな人が買って、どうやって儲けるのだろうか。なんとなくミドルリスクローリターンという気がするのだが。そもそもワイド馬券はどれくらい売れているのだろう?
ワイド馬券の売上
馬券に占めるワイド馬券の購入割合は、登場した平成11年は1.7%と低いが、翌年からは13.2%、14.2%と急上昇。しかし、その後、馬単、3連複や3連単と馬券の種類が増えたこともあってか、最近は5~7%を占占めるに留まる。ちなみに馬連は倍の14%あたりで、馬単はワイドと同じ4~5%となっている。
これをどう捉えるかであるが、私的には思ったよりかなり多い。私もほとんど買わないし、周りでも買っている人を見ることはほとんどない。それでも馬連の半分、馬単と同じだけ売り上げがあるのには驚いた。となると考えられるのは、一人あたりの購入金額が多いということ。
これはワイド馬券の配当の低さから頷けるが、やはり金持ちが本命のワイドにドカンとつぎ込んでいるのだろうか。このあたりが、あまり買わないためよく分からないところであるが、とにかく売り上げがある程度あるというのは大きい。
特に複勝やワイドのような配当の低い馬券は、売り上げが少ないと特に本命馬券を買う際に、オッズが限りなく元返しに近づくため、当たって元返しというリスクだけの最悪の馬券となってしまう。
実際、今日の名古屋競馬でもワイドの払戻が100円の元返しというのがあった。よって、ワイド馬券は中央競馬に限る。
ワイド馬券の買い方
現実の買い方となると思いつくのは、① 堅いところの1点買い ② 人気馬から人気薄への流し ③ 人気薄のボックス くらいであろうか。このうち、①については、どのあたりのオッズを選ぶかという問題はあるにせよ、シンプルに我が本命対抗の1点を買えばよい。あとは、その1点の馬連と併用する、またはその2頭軸の3連複総流しでヒモ穴を狙うくらいだろうか。
②と③については、当たり易さと配当を天秤にかけて選ぶことになるが、②③のどちらにもワイドならではという当たりがある。それは重複当たりがあるということ。これはワイド馬券の大きなメリットである。特に③の場合はトリプル重複の可能性もあり、嬉しさも配当も3倍となる。
ワイド馬券のメリット
他にもワイド馬券にはメリットがあるので、整理しておこう。
・ 当たりやすい
・ 控除率が低い(77.5%)
・ 点数が絞れる
・ 思わぬ高配当となる場合がある
ネットでは、「馬券で勝っているのは3~5%と言われているが、その3~5%の人の多くがワイドをメイン馬券にしている。」などとの声もあり、配当が安い事からといって私なども見向きもしないが、ひょっとすると勝ち組になるための近道なのかもしれない。
なお、ワイド1点買いは3連複総流しと同じ事になるので、応用編として、そして行き付く先としての3連複馬券の練習になるという大きなメリットもある。
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