夢の馬券生活は可能か

競馬のハナシ
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夢の馬券生活

競馬をやっている者なら誰でも憧れる「馬券生活」だが、本当にそんな事が可能なのだろうか。実は河童やツチノコのような都市伝説の類であって、実はそんな者は存在しないのではないだろうか。

実在しないとなると、これはかなり厳しい道である。もちろん、私や貴方が「初の馬券生活者」になる可能性も僅かながらある訳だから、今までいないからといって、これからも登場しないとは限らない。河童もツチノコも、まだ見つかっていないだけなのかも知れない。

しかし、これまでに何万人、いや何百万人もの人が目指し成り得なかった「馬券生活」を、この私が達成できるとは到底思えない。何故なら、それができる位なら、もう「なってる」はずであって、「なってる」ならこんな記事を書いてるはずがない。

自称「馬券生活者」

ネットで「馬券生活者」と検索すると、いくつか「馬券で生活しています」という者のサイトやブログがあるが、こんなものは書いた者勝ちで、実際のところ真偽は分からない。

買い目や馬券と共に、成績が書いてあったりするが、そんなものはいくらでも作る事ができる。例えば「単勝で馬券生活」なんてお題で運営しているなら、単勝馬券を全部買えばいい。そして、そのうちの当たり馬券だけアップすればいいのだから。

もちろん、そんな事をやっていたら、それこそ勝てる訳はない。「単勝全部」という買い方を続ければ、単勝は控除率が20%だから、大数の法則に従っていずれ回収率は80%に収束する。

よって、月に10万円購入すれば2万は負けることになるが、ブログの宣伝費と考えれば安いもんだ。実際はブログによる広告収入がそれ以上あるかどうかは知らないが、もし赤字だとしても、それは自己顕示欲を満たすための必要経費といったものだろう。

馬券生活など土台無理

私がここまで「馬券生活者」の存在を否定するには理由がある。

それは、競馬における控除率の高さである。最も低い単勝で20%、最も高い3連単では27.5%もあるから、普通に考えて勝てるとは思えない。これは、カジノと比較すると良く分かる。

控除率の高いアメリカンルーレットでも約5%、ヨーロッパ方式では1%少ししかない。バカラも約1%しかないし、クラップスは更にその半分の約0.5%だ。ちなみにパチンコの類は10%程度である。宝くじは驚きの50%だ。

この控除率の高さをカバーするとすれば、試行回数を減らすしかない。そうなるとイメージするのは、年に3~4回、狙ったレースの馬の単勝に100万単位で賭けるという、昔ながらの「馬券生活者」の買い方であるが、この方法では外れた時のリスクが大き過ぎるため、的中率がほぼ100%でないと厳しいと思われる。

しかし、ディープインパクトでさえ負けるのが競馬である。単勝の的中率など、単勝1倍台の馬から更に厳選して絞って買ったとしても、的中率は80%を超える事さえ難しいだろう。

脱税裁判

そんな思いをずっと持ち続けていた私であるが、思わぬところから衝撃的なニュースが飛び込んできた。

2013年5月、中央競馬の馬券払戻による脱税容疑により、ある会社員が所得税違反により、大阪地裁で懲役2月執行猶予2年の有罪判決を受けたのだ。争点は、馬券の購入代金が必要経費とされるかどうかという点であったが、それはどうでもいい。

なんと、この会社員は、2007年から2009年の間に、ネットを利用して28億7,000万円の馬券を購入し、30億1,000万円の払出を受けていたのだ。純益は1億4,000万円で、元手はたったの100万円だったという。そう、競馬は勝てるのだ。「馬券生活」は可能なのだ。

この会社員は副業(?)で行っていたようだが、予想以上に優雅な「馬券生活」である。ちなみに、この裁判報道のせいで会社は首になり、この件の追徴課税や別の投資信託の失敗などで、車1台を残して全て失ったという。こちらも想像以上に悲惨である。

他にもいる馬券勝利者

この「脱税裁判」が世間を揺るがずなか、更に巨額となる脱税容疑の話が飛び込んできた。なんと、北海道では6年間で72億7,000万円の馬券を購入し、78億4,000万円の払い戻しを受けた公務員がいるというのだ。

純益は5億7,000万円。6年間ということなので、1年に換算すると9,500万円だ。

額も凄いが内容はもっと凄い。大阪の会社員は自分で改良した予想ソフトを使いパソコンで自動購入していたのだが、こちらはソフトなどは使わず予想し、自ら購入していたというのだ。

大阪の件では、パソコンやソフトといったモノや知識が必要であり、自分には無理な話と思っていたが、北海道の件はそういったモノを使っていないという。それなら、私にもできるのではないか?と、ちょっと思った。

馬券生活は可能だ!

この記事の前半のネガティブな内容どおり、私も昔は「馬券生活」なんて都市伝説だと思っていたが、思いもよらぬ「裁判」というところから、「馬券生活」が実現できることが分かり、ときめいた。

ブログなど真偽の分からぬ怪しいものではなく、国税も裁判所も動く公式に認められた「馬券生活」である。

これで分かった。「馬券生活」は可能でなのだ。競馬は勝てるギャンブルなのだ。しかも、常々「ギャンブルは精神力」と思っている私は、万一勝てるとしても、精神に揺るぎのないパソコンを使った予想ソフトと自動購入しかないと思っていたのが、北海道の件で人間の手でも勝てる事が分かった。

しかし、北海道の公務員はどう考えても「天才」である。一方私は自他ともに認める「凡才中の凡才」だ。日本人でもメジャーで通用することが、分かったからといって、私がヤンキースで10勝できるのかというと、それは違う。中学生の時に、ヤンキーに絡まれてカツアゲされた事があるくらいのものだ。

結局ダメなのかもしれない。というか、ダメだろう。しかし、これだけは断言する。「馬券生活者」は実在する。そう、「馬券生活」は可能なのだ!

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